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木曽三川を比較。最大の木曽川と揖斐川・長良川との間にはどのくらい規模の差があるのか。

濃尾平野で育った人なら、小中学校の授業で木曽三川について触れる機会があったはずだ。筆者自身、木曽川の近くで育ち、校歌には木曽川が歌われ、社会見学では木曽三川公園を訪れた。授業では河川分流工事について学び、そのたびに揖斐川、長良川、木曽川という3つの川が自然と話題に上ったものだ。

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木曽川の一強ではないか

授業で習っていた頃は深く考えたこともなかったが、改めて木曽三川を思い返すと、木曽川だけが妙に大きく感じられる。ドライブ中に揖斐川、長良川、木曽川を渡ることは何度もあるが、川幅や水量において木曽川が明らかに抜きんでている印象だ。果たして実際はどうなのか、少し調べてみた。はどうなのか、少し調べてみた。

木曽川(美濃加茂市)

揖斐川、長良川は木曽川水系である

まず確認しておきたいのは、河川としての位置付けだ。揖斐川は木曽川の支流、さらに長良川は揖斐川の支流とされている。この支流関係は、特に堤防道路をよく走る人にとって盲点かもしれない。河川分流工事が進められた現在では、揖斐川と長良川の水は木曽川と交わることなく、それぞれ独立して伊勢湾へと流れ込む。かつては揖斐川や長良川の水が木曽川と複雑に合流・分流を繰り返していたため、現在でも揖斐川と長良川は「木曽川水系」として扱われている。その流路の歴史が、今も制度や呼称の上に痕跡を残しているのだ。

長良川は揖斐川の支流扱いなのか

筆者としては「木曽川>長良川>揖斐川」という認識だったため、長良川が揖斐川の支流だということに驚いた。揖斐川と長良川は木曽川水系という事実を聞くと、それぞれが木曽川の1次支流だと考えてしまう人は多そう。(実際筆者もそう。)

規模を比較してみる

今回は雑にwikiのデータを引っ張ってきて比較してみる。

スクロールできます
延長流域面積平均流量水源の標高
木曽川229km5,275㎢169m3/s2,446m
長良川166km1,985㎢115.4m3/s1,709m
揖斐川121km1,840㎢84.28m3/s1,257m

流量は場所に寄るが、木曽川は犬山(犬山市)、長良川は忠節(岐阜市)揖斐川は万石(大垣市)。

木曽川(犬山橋)

揖斐川より長良川の方が数値は上

長良川が揖斐川の支流という事実に驚いたのも束の間、実際のデータを調べてみると、長良川の方がほぼすべての項目で揖斐川を上回っていることが判明。これまでの感覚は、案外間違っていなかったようで少し安心した。長さや水量では長良川が圧倒的だが、流域面積に関しては揖斐川もかなり近い数値を持っている。地図を見返してみると、岐阜県西部、特に養老町や旧上石津町周辺の広大な面積が揖斐川流域であることを改めて実感した。

長良川上流分水嶺(郡上市ひるがの)

規模的には10:5:4くらいか

流域面積や平均流量のデータを見れば、木曽川が長良川や揖斐川を大きく上回る規模を持つことは一目瞭然だ。感覚的に三川の規模を比率で表すなら、木曽川を10とした場合、長良川が5、揖斐川が4といったところだろう。この比率は流域面積を基準にしたもので、もし長さや流量を重視するなら、10:6:5という見方も妥当だ。いずれにしても、長良川と揖斐川を合わせてようやく木曽川と肩を並べる、と覚えておけば、その規模感をイメージしやすい。

木曽川最大の支流について

木曽川最大の支流とされる飛騨川は、美濃加茂市で木曽川と合流する。その飛騨川のデータを見てみると、延長136.8km、流域面積2,176㎢、平均流量56.66m³/s、水源の標高3,026mという特徴を持つ。水量では長良川や揖斐川に及ばないが、流域面積では両者を上回る規模だ。また、水源の標高は木曽川本流を超える約3,000mに達し、岐阜県と長野県の県境にある飛騨山脈・乗鞍岳を源としている。これほどの支流を抱える木曽川が、三川の中で圧倒的な存在感を放つ理由が改めて実感できる。

飛騨川(下呂市)

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